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タケとあられのブログ

リタイアした夫婦が、郷里の片田舎で両親の世話をしながら、農業や自治会の仕事に追われ、ゆとりがあるはずだった生活に揉まれながら諦めずに趣味に拘り、二人三脚で生き方を模索する、、、そういう記録を発信します。
「岡っ引き源捕り物控(6)」を読む
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     「岡っ引き源捕り物控」(6)  庄司圭太  光文社文庫

     

     シリーズが既に6冊目になった。続けて読まずに、合間合間に読んでいる。文章が読みやすく読み始めたら時間は余り掛からない。

     ストーリーや謎解きの展開はいつもながら軽妙だ。新しい謎に出会うのがまた面白い。いろんな話を読めば、江戸時代の風俗を楽しむこともできる。このくらいにしておく。タケ

    | 読書 | 18:55 | comments(0) | - | - |
    「被弾」刑事鳴沢了△鯑匹
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       「被弾」刑事鳴沢了◆ ‘仮貊岼譟 |羝文庫

       

       この間シリーズ一巻目を再読した。これは二巻目だ。新潟県警を辞めた後、刑事の職が諦められず都の警視庁にコネで再就職した。そこから物語が始まる。閑職で悶々としていた時に起きた小さな事件を任される。手がかりが殆ど見つからないなかで地道な努力の結果、事件の核心に辿り着く。その過程や、事件の様相は何となく1作目と似た展開となる。

       

       1,2作目とも男女関係が描かれる。1作目は中学時代の同級生、2作目は閑職に追いやられた組織の同僚だ。ゴールインするかどうかで読者の気を揉ませるが最後はゴールインしない。その原因となる刑事という職業や、主人公の性格などがかなり詳細かつ繊細にに描写されている。私には、その辺は簡単で良いと思う。描写は美味いのだが、くどいとも受け取れる。細かい描写は、ストーリーの展開と共に少しずつ雑にした方が読みやすい。タケ 

      | 読書 | 19:31 | comments(0) | - | - |
      「雪虫」を読む
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         「雪虫」刑事・鳴沢了  堂場瞬一  中公文庫

         

         随分以前に「雪虫」を読んだ。当時、この小説は刑事ものの境地を開いたように思う。新しいスタイルの刑事もの、警察ものとして面白い小説だっと思った。単なる謎解きや犯人捜しだけでなく、親族との確執、刑事という職業を巡る本人の受け止めと恋人との溝など、人生をえぐるかのような要素を盛り込んでいた。最後の最後まで、それらが疑問のまま残る。

         著者の表現力は評価したい。情景や心理面の描写が上手い。

         

         実はすでに一度読んだ本を再読したのは、シリーズ2巻目を読むのにあたって1作目を読んだ記憶が全く残っていなかったからだ。読むうちに記憶が戻る。鹿hし、細部はやはり忘れていた。タケ

         

        | 読書 | 15:31 | comments(0) | - | - |
        「岡っ引き源捕り物控(5)」を読む
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           「岡っ引き源捕り物控(5)」 庄司圭太 光文社文庫

           

           シリーズの5作目だ。3編の短編が収録されている。

          〇鷽(うそ)

          〇死霊

          〇大黒

           

           毎回思うが、なかなか面白い。謎の仕掛けが巧妙で、最後まで楽しませる。物語の展開は息継ぐ間もないほど早い。純粋に謎解きが楽しめる。時代小説はその時代の考証を積んで書かれる。そこが時代小説の面白さでもある。

           手下の助三との絶妙なコンビが冴えを見せて、次々と謎を解く。行き詰った時に相談を持ち込む相手の神子など、安心して読める構成だ。一羽ごとに完結しており、シリーズのどこから読んでも支障がない。タケ

          | 読書 | 09:03 | comments(0) | - | - |
          「作戦参謀辻政信」ある辣腕参謀の罪と罰 を読む
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             「作戦参謀 辻政信」ーある辣腕参謀の罪と罰  生出寿著  光人社

             

             ブックオフで見つけた戦史ものだ。表題にある辻政信という人物を中心に日中戦争、インドシナ進攻、そして太平洋戦争を見つめ直した本である。読後感というより、読んでいる間から、(これは酷い)と思わざるを得なかった。明治の時代の戦い方に比べても準備は不十分、戦略は夜襲による白兵戦がもっぱらだ。兵站は間に合わず、作戦は相手や兵を進める進路の情報を持たないまま、兵力の不利を精神論で乗り切ることが出来ると考えた。

             

             その背景に、戦争推進派、特に陸軍参謀が独断で事を進めたことがある。その中心が辻政信だった。こうした背景や敗因の真実を知らされて、この頃のわが国の異常さを改めて痛感した。こういう歴史の汚点を国民が理解する必要があると思うのだが、いまだに国の中枢はそれを良しとしない。細かいことを書くより、本の中の記述をそのまま紹介した方が分かりやすいと考える。以下はその抜粋だ。

             

             「命賭けでよく戦った者が自決を強要されたり、敗北の責任を問われて重い処罰をうけ、最大の敗因である作戦計画作成・指導の当事者らは、責任を部下たちに転嫁し、自分らは軽い処罰で済むようにしているようである。

             いつの時代も、こういう仕組みになっている組織があるが、皇軍と称するこの組織でもそうであった、ということである。」

             

             「陸軍病院に入れられた元捕虜たちのところへ、司令部から、将校を長とする特設軍法会議団が乗り込んでゆき、非公開で裁判を始めた。被告は主に将校である。終了後、裁判官は将校被告らに拳銃を与えてひき上げた。まもなく、拳銃の発射音が響いた。全員が自殺したのであった。

             不可抗力で捕虜になったものを資材にするのにたいして、1万8千ないし2万8千もの死傷者や捕虜を出す戦闘をさせた高級指揮官や参謀で、責任を取って自殺する者は、ただの一人もいなかった。それどころか、少しも恥じることなく、自分らが惨憺たる目に合わせた部下たちに、死まで強要したのである。

             陸軍刑法でも、力尽きて捕虜になった者や、不可抗力で捕虜になった者を罰する項目はない。軍にあったのは、捕虜は恥ずべきもの、死んでもなってはならないものという不文律であった。それを認めれば、死ぬまで戦うという意思が無くなり、弱い軍隊になってしまう、と上層部が考えたからである。

             しかし、敗北に重大な責任がある者を相応に処罰せず、第一線の将兵に過酷極まる厳罰をもって臨むやり方では、真に精強な軍隊は出来上がる訳がない。」

             

            「実戦部隊長が言うべきことを言わず、作戦指導部の言いなりになって戦い、悲惨な結果を招く例が、太平洋戦争での日本陸海軍にかなりあった。」

             

            「マレー作戦では、敵情、地理、補給などについて詳細な知識を得て、それらに対する万全と言えるほどの対策を練っていたが、ニューギビア作戦では、敵情もろくに知らないうえに、地理や補給についての知識はほとんどなく、それらに対する自信ある対策などはまったく立たないのである。作戦はないに等しく、斃れてのち止むの精神主義で戦えというだけしかない。」

             

            「米軍の戦法は理詰め(合理的)で、戦術(かくひき)は不要である。力の正確な集中を考える科学的戦術である。無理を有理とする(敵のうらをかく)ことを戦術の妙諦と心得たのは、貧乏人のやりくり算段だった。」

             これは辻自身が後に自書の中で述べている言葉だが、こうした戦術をさんざんやって失敗した挙句に甚大な損失を生じたことへの反省はない。呆れたはなしだ。戦争に突入する前に十分な分析を行えば、こういう戦術も生まれることはなく、負けることが分かっていれば、そもそも戦争に踏み切らなかっただろう。

             

             ギャンブルで依存症になると、取り戻すチャンスが無い場面でもどんどんのめり込んでいくのは、もし思うような展開が訪れたらという仮定の下に行動するからで、損をすればするほど見込みのない仮定の上に立ってします。戦争という行為が何をもたらすかという大局観を見失って、戦局の打開に明け暮れする姿は依存症に似ている。その結果決断が遅れ、そのために甚大な犠牲を伴ったという現実に目を向けるべきだろう。それが先の戦争だった。

            | 読書 | 07:54 | comments(0) | - | - |