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タケとあられのブログ

リタイアした夫婦が、郷里の片田舎で両親の世話をしながら、農業や自治会の仕事に追われ、ゆとりがあるはずだった生活に揉まれながら諦めずに趣味に拘り、二人三脚で生き方を模索する、、、そういう記録を発信します。
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第65回全国伝統工芸展へ
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     2018.12.5(水)雨。朝から雨が降り始めた。松江市まで出かけるにはうっとおしい天気だが、往復はバスであり、左程気にならない。しかも、天気予報では松江市内は曇りだった。

     あられが起きだして来た。缶ごみの搬出だという。いつもは前の日に予告されて、私が搬出する。今日は、松江行きの関係で遠慮したのか。

     

    ☆松江市へ

     

     毎年陶芸教室の希望者が、伝統工芸展の鑑賞に出かけている。目的は陶芸の逸品を直に目にして今後の製作の励みにすることにある。今回は、諸用で不参加となったメンバーが多く、参加者が少なかった。

     8時半に町のバスで出発した。と同時に本日の会費を集金する。その後、会長さんの挨拶があり、今日の日程や昼食のことなど細かい説明を私が行った。後は特にすることもなく、松江市内の県立美術館へ向かった。

     

    ☆島根県立美術館

     

     毎年伝統工芸展が、12月上旬にここで開催される。バスは10時前に到着して、折しも展示会開始のセレモニーが行われていた。開催初日は、マスコミと地元の入選作家が出席する。分野ごとに客の応対をする。

     展示作品数は600点ほどあり、過半数が陶芸作品だ。何れも作品のサイズが大きく、デザインや技法が斬新なものが多い。素人の趣味のサークルには足元にも及ばない作品ばかりだ。

     

     陶芸以外では、他に7分野の作品が展示される。その中に、私が最も注目する木工作品がある。自分の製作活動で参考にするためだが、今回は特にデザインについて関心を持っていた。

     

    ☆木工入選作家の話を聞く

     

     リボンを付けてパリッとした服装の若い男性がいた。松江市内の木工作家で、濱田幸介さんだ。彼の作品はシンプルなデザインで、重量感もあり堂々たる出来栄えだった、勿論、出来栄えや技術面には問題はない。近寄って話を聞いてみた。これがきっかけになって、いろんなことを詳しく丁寧に教えてもらうことになった。以下、その内容に簡単に触れる。

     

    ☆拭き漆の回数

     

     20回以上は拭いているそうだ。20何回かという答えだった。ひと桁の回数は記憶していない様子だった。ただ、他だ拭き漆の回数を重ねるだけでは駄目だそうだ。拭き漆をした後に次の拭き漆をする場合、ただ重ねて拭いても細かい凸凹がある上に拭くことになる。一回ごとに拭いた後を研ぐ必要があるという。研ぐのは、恐らく目の細かいサンドペーパーで磨くことだ。1000番とか2000番というものを使うのだろう。そうすれば、より滑らかな拭きが出来る。

     

     磨くためには完全に漆が乾く必要がある。20数回の拭き漆作業が、遥か彼方の山頂を目指す登山のように感じた。

     

    ☆木工作品のデザイン

     

     話を聞いた作家の作品は、実にシンプルなデザインだった。反りや出っ張りもなく、線の一本もない大振りな鉢だった。削りと磨き、そして拭き漆の技が素晴らしかった。

     彼の話では、装飾や混み入ったデザインは不要だと強調した。考え付いたデザインから、一つ一つの装飾をはぎ取るほうが良いとも言う。材料によって考えられる器をシンプルに製作する。基本的にこういうことが大事だと考えさせられた。

     

     この後、話が弾み、私もいろんな疑問点が浮かんで問う。彼は、実に丁寧に詳しくそれらについて答えてくれた。思わず時間が掛かった。残る時間で作品全体を鑑賞できなくなった。

     

    ☆福井偵子さん

     

     この方は、毎年の工芸展で織物を出展され、入選されている。年齢は既に80歳を超える。実は、その昔、私の祖母のもとに機織り技術の学習のために通われた方だ。その後自ら織物に取り組まれ、工芸展の常連になっている。

     

     陶芸教室のあるメンバーがこの方を知っており、今日、会場に来ておられることを話した。それを聞いて私は、案内をしてもらい、福井さんに話しかけた。福井さんがかつて通われた祖母の孫だと名乗り、以前ある展示会で入れ違いになって会えなかったことなどを説明した。記憶が直ぐに戻ったかどうか分からなかったが、少し間をおいて祖母の話を語られた。お互い初対面では話が続くはずもなく、これからも元気で製作に頑張ってくださいと告げて後にした。折しも集合時刻が迫り、会場の外では他のメンバーが揃い、私を待っていた。

     

    ☆奇妙な図録

     

     時間不足で作品をゆっくり鑑賞できなかった。図録を買い求めた。今回が65回目だ。ところが、後で気づいたことだが、買い求めた図録の同じ場所に、第56回の図録も置いてあった。表紙のデザインがそっくりだった。誤って56回を購入する客がいないとは限らない。実に紛らわしい状況だった。幸い私は65回を求めていたことを確認した。

     

    ☆昼食

     

     小泉八雲の資料館に近い「八雲庵」という蕎麦屋で昼食を摂った。3段重ねの割子蕎麦だ。そこに、「鴨汁」が付いていた。鴨肉出汁を取った澄まし汁だと思っていたが、味がかなり塩辛かった。同席の人達も、口々に辛い辛いという。食後ある人に聞いてその訳を知ったのは、割子のそばを鴨汁に浸して、鴨南蛮のように食べることが出来るということだった。全くそうした説明がなかった。

     

    ☆田部美術館

     

     食事場所からすぐ近くにある美術館だ。昔、島根県知事をしたこともあるという田部家とは、山林王とも称され、雲南市のたたら製鉄で財を築き、室町時代からの美術品を多数収集した。それらを展示する美術館を私財で設立したものだ。

     規模としてはあまり大きくない美術館で、古くからの焼き物が展示の中心になる。目を引いたのが、布志名焼の作品だ。独特の黄色い釉薬の上に繊細な図柄が描かれて、きらびやかな印象を受けた。古くはこうした作風の窯だったのだろう。今では、地味な作風の作品もあるように思う。

     

     この後は、予定に反して時間が余って、物産展でお茶を飲み雑談で過ごした。松江市内は曇り空で傘が不要だったが、帰途鳥取県内に入ると一転して雨模様になり、明日以降の荒れる天気を予想させる気配になった。バスの中では、疲れて思わず居眠りをするのだった。タケ

    | レジャー・探訪 | 07:39 | comments(0) | - | - |